今年もまたBillboardをチェックしつつ、遂にiPhoneを手に入れApple Musicにも手を出してしまった1年でした。やっぱりあれ凄いですね。何よりプレイリストを共有出来るのがまた良いです。Appleで用意した「Essentials(入門編的なプレイリスト)」とか「Deep Cuts(ちょっと通ぶりたいプレイリスト)」みたいなプレイリストなんか特に凄い良いです。名前は知ってるんだけど、ベストも出ていないし何から聴けば…って人にもかなり便利…とこのままではAppleの回し者になってしまうのでおしまい。
とにかく、アルバム全体を聴き倒したっていう年ではなく、Youtubeとかチャートで気になった曲をサラッとつまみ食いするような聴き方をした年でした。そういう聴き方してた中で、アルバム単位で好きだ!って思えた今回挙げたアルバムは思い入れがあります。
Bash & Pop / Anything Could Happen
まさかアルバムまで出すとは!!The Replacements解散後にBassのTommy Stinsonが結成したこのBash & Pop。名作である1stアルバム"Friday Night Is Killing Me (1993)"をリリース後は、Tommy自身は別バンド(Perfect)やったり、Guns N' RosesやSoul Asylumでベース弾いたり、ソロやったり…はたまたThe Replacements再結成ライブなんかもやっちゃって、このバンドは忘れられちゃったかな…なんて勝手に思っていたんですが、しっかり戻ってきました!
正直中~後期のThe Replacements好きな人にとってBash & PopのサウンドはPaul Westerbergの最近のソロよりもドンピシャだったり?
By the End of Summer / Laughing EP
Shipyards、falls、Slugger Machines好きはオススメっていう謳い文句に偽りなしでした。今年出したばかりなのに、もう次の作品が聴きたくて仕方ない!
昨今のEmoリバイバルシーンの音を聴いていて感じていた、僕個人が「良い」と思う部分を絶妙のバランスで体現しているかのような作品でした。例えば、このキラキラでピロピロなギターに疾走感、そして切ないメロディ…とこんな表現しか僕は出来ないので、「他のバンドもいるじゃん」って言われてしまいそうですが、彼らの音は胸にスッと入ってくる音でやっぱり違うんですよ。こんなに興奮したのはfalls以来かも…と言うと割りと最近のようでレア感がないように思えてしまうんですが…まあでもそれって幸せなことですよね。国内に良いバンドがまだまだいる!って事ですから。
Dave House / Bury Me in Philly
皆大好きThe Loved Onesのフロントマン、Dave Houseのソロ3作目。今作のプロデュースにThe HootersのEric Bazilianが関わってるってことらしく、裏で鳴ってる楽器のオブリガードなんか含め、演奏陣のアレンジは凄いThe Hootersっぽいっちゃあぽいです。まあ思い込みかもしれませんが。
とにかく、単純に良い作品ですよ。有体に言っちゃえばシンガーソングライターによるトラディッショナルなスタイルのRockアルバムって感じなんでしょうけど、The Loved Onesから聴いている人達からすると、彼の歌うメロディやサウンドの裏にそのメロディックパンクの匂いを感じ取って、またグッと来るんですよね。
仕事帰りにポケットに手を入れて格好を付けながらこの曲を聴いた時の無敵感ったらないです。
Ed Sheeran / Divide
2017年は本国のみならず米国や日本でもEd Sheeranがこれでもか!って位売れましたよね。アルバムリリース前から"Castle On The Hill"はずっとチャートにいるし、"Shape Of You"は未だに売れてるし、楽曲提供すればまたその曲が売れるし…。
アルバムそのものも蓋を開けてみれば、いつものアコギをフィーチャーしたラップナンバーもありながら、しっとり聴かせる曲もあれば、疾走間のあるロックナンバーもあり、アイリッシュトラッドな作風の曲もあったり、バラエティに富んだ名盤になってます。こりゃ売れますよ。
Headsparks / VS. The Metric System
去年の来日公演で一足先に購入したUKメロディックバンド、Headsparksの3rdアルバム。ライブも含め、作品のクオリティが高いこと!前作よりも疾走感があってまた良いですし、持ち前の格好良すぎるギターワークも健在。Gan、Servo、Don FisherとバンドをやってきたAndy Barnardですが、(個人的にライブを見ている想いは当然ありますが)やっぱりHeadsparksの彼が一番好きです。
ノイジーかつエモーショナルなギターワークっていうAlternative/Shoegazeなアプローチが再評価されている現在、Headsparksの音も「格好良い!」って評価されても良いのかなと思う位大好きな作品。
John Mayer / The Search for Everything
こういう風に言ってしまうと、ファンの方に怒られてしまいそうですが…個人的に今作は「John Mayer is Back!!」って感じですよ。いや、勿論今までの作品も素晴らしく、前作(6th)・前前作(5th)のCountry路線も彼の魅力は出ていましたが…"Still Feel Like Your Man"、"Helpless"、"Moving On and Getting Over"みたいなBlues/R&B的グルーヴの上で鳴る彼のギターが遺憾無く発揮された作品はいつぶりでしょうか…マジで"Continuum(3rd)"以来って感じ。
とは言え、やはり聴き込んでいくと、過去のサウンドに立ち返ったわけでは決して無く、メロディやサウンドが生み出す優しくも乾いた空気感なんかは、"Continuum"以降の作品を経たからなんでしょう。そういう意味でも彼のキャリアの集大成のような作品って言えるんじゃないでしょうか。
体制もプロデュース兼ドラムのSteve Jordanを始め、ベースにはPino Palladinoが再び参加し、John Mayer Trio揃い踏みと、4th以来の編成で聴かしてくれます。ライブ映像なんかを見ていると、サイドギターにはお馴染みDavid Ryan Harrisがプレイしているのも何かホッとします。
LANY / LANY
MTV見てたら、彼らの"Good Girls"がかかりまして…「何だこれ!」って思わずドハマりしたバンド。SUMMER SONIC 2017に出るって事でプッシュプレイされてたようなのですが、ああいう突然ビビビッとくる出会いが、未だ体験出来るのは幸せですね。
国内盤の「世界で一番美しいセツナポップを、貴方に…」というキャッチコピーに戸惑いは隠せませんが、ノスタルジックなシンセとニューウェーブなビート感に、メロディと歌詞のハメ方の上手さなんかで言えば、今や大人気のThe 1975好きにもオススメできそうな感じ。あっちはPhil CollinsのUK感に、Princeのグルーヴがプラスされてますが、こっちはもっとUS MTVなキャッチーさがある感じ?
Shoplifters / Forgiver EP
EPですけどもうこんな曲作られちゃベストに挙げちゃいますよ!捨て曲なしの4曲です!この疾走感!リフはDag Nasty、メロディはHusker Duの系譜…ってもうそれUKメロディックじゃないですか!そしてこのバンドはセルビアのバンドっていう…欧州恐るべし。個人的にはPolitical Asylum的な格好良さがあります。
Thundercat / Drunk
現行のSoul/R&Bシーンの中で90'sのネオソウルがまた影響を感じさせる中で、こういう70's Electric Jazz/Fusionみたいなサウンドに、メロウ&スムースなグルーブとメロディ…そしては今をときめくKendrick Lamar、Pharrell Williams、Wiz Khalifaをフィーチャーしたこのアルバム…何かもう今の世代に「今の格好良い音ってこういう音だぜ」っていうスタンダードを見せ付けられたような感じ。
それでいて決して若い世代向けってわけではなく、"Tokyo"なんかはDonald Fagenっぽさも感じられるし、Michael McDonald(The Doobie Brothers)とKenny Logginsフィーチャリングとフィーチャリングした"Show You the Way"なんかはもう完全にAORみたいな曲になってます。
もう全方位に死角無しのアルバムって感じで、もはやこれを今年度のベストに挙げる事がトレンドというか…。そういう風に言っちゃうと角が立つし、そうなると逆に挙げたくなくなる気もするんですが、やっぱりベストに挙げたくなるくらいの作品。
ジャンルだとかトレンドだとかを置いといても、夜のドライブソングとしても、お洒落なラウンジミュージックとしても、作業用BGMとしても、場所と時間を選ばない名盤だと思います。
Turnover / Good Nature
本当に出すアルバム出すアルバム評価高くて凄いですね。彼らの場合、ただのドリーミーなIndie Rockサウンドではなく、彼らのルーツにあるMelodic/Pop Punkを経由しているからか、キャッチーとはまたちょっと違う感じなんですが、メロディ展開や曲展開がスッと入ってくるんですよね。アンビエントになり過ぎず、アーティスティックにもなり過ぎず、難解な展開ってわけでもなく、キャッチー過ぎても、陽気過ぎてるわけでもない。ムーディでキラキラしてて、程よい疾走感のある絶妙なIndie Rockアルバムなんです。
昨今の90'sリバイバルの流れに於いて、痒い所に手の届く丁度良い作品でした。
追記:先日までApple Musicの今年聴いた曲のマイプレイリストをここに表示していたのですが、個人的な都合により削除させて頂きました。申し訳ありません。(2018/01/28)
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