Young Guv / GUV III (2022)



Genre: Indie Rock/Powerpop/Guitarpop
For Fans of. The Byrds, Dwight Twilley, Matthew Sweet.
Country: Toronto, Canada.
Label: Run For Cover Records.
Link: Official



これまたとんでもないリリース!カナダはトロントの奇才Ben CookのプロジェクトYoung Guvの新作をレビュー。



Ben Cook氏は色んなプロジェクトをやり過ぎてて、バンドのメンバーとしてはNo WarningのVo.だったり、Fucked UpのGtだったり、ソロプロジェクトとしてはMarvelous DarlingsやらYacht Clubだったりとありますが、現在のメインプロジェクトは恐らくこのYoung Guv名義なのでしょう。

2012年にリリースしたYoung Guv & The Scuzz名義のEPではサックスなんか入れてBlues SpringsteenライクなRockを聴かせてくれましたが、Young Guv名義になってからは、Marvelous Darlingsから続くPowerpopサウンドに、よりフォーキーでIndieな感じが加わったっていう印象。

どうやら2020年の春のツアー中にコロナのパンデミックによるロックダウンで、9か月間程ニューメキシコの砂漠で生活することになったようです。その自粛期間の中で書き上げられたのが今作、そして今度リリース予定の"GUV lV"だそうな。この人も相当多作だなあと思ったんですが、前作のGUV lは2019年だったんですね…時が経つのは早い…。



2020年リリースのシングルで今作には未収録ですが、こちらも自粛期間中に作られたであろう"Cold In Summer"は、その時の状況の遣る瀬無さや無力感なんかが、歌詞や抒情的で切ないサウンドから伝わってきました。

一方今作は、キャッチーで甘いメロディとコーラス、キラキラしたギターサウンド、ウキウキなビート感と、よりストレートなPowerpopサウンドが増している印象です。とは言えただポップ一辺倒というわけではなく、前作~"Cold In Summer"にもあった切ない雰囲気もしっかり携えています。
彼のキャリアの特性上色んな引き出しがあるせいか、これまでのソロの作品はバラエティに富んでいた感じもありましたが、今作は割とアルバムとしての統一感もがある印象。個人的には今までで一番聞きやすいアルバムかもしれません。

ジャングリー&キラキラギターサウンドがGuitar Pop好きの心に刺さる"Couldn’t Leave U If I Tried"で幕を開け、"外に出るのは禁じられている"と歌いながらもウキウキなリフとビートで"今夜はそれが必要なんだ!"と歌う"It’s Only Dancin’"と続きます。ここら辺でもう今作は良いアルバムだなと感じられます。
個人的には中盤の"Only Wanna See U Tonite"、"Good Time"、"Take Up All My Time"の3曲は今作のハイライトかなと。心地よく展開していってくれるグッドメロディとバンドサウンドが抜群に好きです。特に好きなのは"Take Up All My Time"。良い意味で"Intro~Verseのコード展開に裏切られて気持ちよかったです。Verseのリフ格好良すぎです。



余談ですが、このLo Lo LonelyのVerse部分だけはBay City RollersのSaturday Nightの歌いまわしが頭をよぎって余り聴いていません…笑(普遍的かつPowerpop的なメロディなので別段おかしくはないのでしょうが)

あと過去に彼の作品をレビュー(?)していましたので、こちらも宜しければどうぞ。10年前の記事なので恥ずかしくて見れたものではありませんが。


Tracklist

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