Rate: 9.9/10.0
Genre: Alternative/Punk/Rock
For Fan of: Big Star, R.E.M, Soul Asylum.
Country: Minnesota, US.
Label: Sire Records
1. Hold My Life
2. I'll Buy
3. Kiss Me on the Bus
4. Dose of Thunder
5. Waitress in the Sky
6. Swingin' Party
7. Bastards of Young
8. Lay It Down Clown
9. Left of the Dial
10. Little Mascara
11. Here Comes a Regular
Official Site
Bastards of Young
※多くのバンドが愛するMatsの名曲。スピーカーだけを映すだけのPVってのも中々斬新です。
Matsの相性で親しまれているThe Replacementsのメジャーデビューアルバム(アルバムとしては4th)をれぶー。
ファンだけでなく、一般的な評価としてもUSロックの名盤とされることの多いこのアルバム。Alternative Pressの"Top 99 albums of 1985-1995"では4位、ローリング・ストーンズ誌における"500 greatest albums of all time"の136位に選出される等、メディアからの評価も高いです。ローリングストーンズ誌の方なんてオールタイムですからね・・・凄いです。やっぱ自分の好きなバンドが評価されているのは嬉しいです。まぁ僕の場合そんなに評価されて有名だからこそ知り得たわけですが。
90年代のオルタナミュージックに大きく影響を与えた、80年代の代表的インディーロックバンド(この場合はインディーレーベルのロックバンドという意味ではなくサウンド的な立ち位置)としてHusker Du、R.E.Mと共に名前が上がるThe Replacements、彼らに興味を持つ人も多いと思います。そんなThe Replacements初体験の人にはこのアルバムが一番オススメです!ベストを除けばですが。
Left of the Dial
※ライブver.ですが、このテイクは完全にCDより素晴らしいので。
僕個人としては"Alex Chilton"が入っている"Please Meet To Me"が一番好きだったりするんですが、The Replacementsというバンドとしての名盤は?といわれれば迷わずこの作品を上げます。
まずこの作品がオリジナルラインナップでの最後の作品だということ。ギターでメインヴォーカルのPaul Westerbergと共に初期を支えた、いやむしろ初期は引っ張っていたギターのBob Stinsonがこのアルバムのリリース後脱退してしまうのです。初期のパンク/ハードコア調の疾走感あふれる転がるようなロックンロールサウンドは、間違いなく彼、Bob Stinsonによってもたらされたものだと言えます。
前作の"Let It Be"辺りからR.E.MのPeter Buckがギターで参加する等、初期の激しいサウンドからUSルーツを感じさせるインディーロックバンドへとシフトチェンジしていきました。そうなると、そういう曲調を得意とするPaulの色が強くなっていきます。ソロではBob DylanやAlex Chilton、Tom Pettyのようなシンガーソングライター達の影響を感じさせる彼です・・・バンドにもたらしたUSロックサウンドはボブには納得がいかなかったのかも?
後はSire Recordsというメジャーレコードでの活動が辛かったみたいです。プレッシャーもあるし、宣伝活動とかも嫌だったみたいです。後アルコール依存症・ドラッグ中毒だったのもあって、バンドに問題をもたらす可能性があるとかで、結局1986年にバンドを脱退。その後1995年にドラッグが原因で死んでしまったそうです。
そんな彼が最後に参加していた最後の作品。ポールのUSロックの普遍的なメロディやサウンドに、ボブの持つパンクロックのエッヂ感や力強さ・・・この2つの才能がギリギリの部分で表現されていて、最もThe Replacementsらしいアルバムと言えると思うんです。
このアルバムを境に、バンドは変わっていると言えますし。前に行けばエッヂ感が強くなっていくし、後に行けば普遍的なロックバンドになっていくと言うか。
Little Mascara
彼らの魅力として、骨の髄までロックバンドだということ。徐々に(特に現在のソロ時代のポール)その反骨精神は薄れていくのですが、少なくともこの後の"Please Meet To Me"くらいまでは、「The Rolling Stones?そんなのFuckだ!」と言わんばかりの噛み付きっぷりだったそう。別に過去のバンドを否定しているわけでもなく、多くのバンドが持つ「俺たちが一番だ」という思いから出た発言だと思うのですが、そういう潔さって言うか・・・いい子ちゃんなバンドではないってのも憧れます。(ライブの度に酔っ払って客とケンカするのは憧れませんが・・・(笑))
模範的な姿勢ってのは、僕の性格的に好感が凄く持てますが、果たしてカウンターカルチャーとしてのロックというものに必要なのだろうか。人間社会において必要なのは間違い無いですが・・・やはり過去のThe Rolling Stonesや少し前のOasisのように、そういった"No"と言えるバンドというのはシーンに一つ以上は必要なのは間違い無いです。
それでいてサウンド自体は突拍子も無い音ではなく、繊細で普遍的な部分を踏まえたThe Replacementsの色が出ているオルタナロックサウンドってのが面白いです。今作はそういうのもよく出ている作品だと思います。
Kiss Me on the Bus
また、サウンドが完璧なのもそうですが、楽曲の質の高さもキャリア随一。殆どの曲が最高の出来なんです。特に"Hold My Life"、"Kiss Me On The Bus"、"Swingin' Party"、"Bastards of Young"、"Left of the Dial"、"Little Mascara"、"Here Comes a Regular"が半端ないです。特に"Bastards of Young"や"Left of the Dial"は多くのバンドにカバーされている人気の名曲です。"Bastards of Young"のコーラスの力強さったらないです!
そして"Hold My Life"はAlex ChitonのBig Starにモロ影響を受けたような、今後のThe Replacementsの方向性をはっきりと示しているオープニングナンバーだし・・・"Kiss Me on the Bus"はChuck BerryやNick Loweから影響を受けた楽曲らしく、確かに基本的な部分のリフなどはChuck Berryみたいでコーラスの部分のPopなNew Waveな感じがNick Loweで、大好きな曲の一つ。
"Swingin' Party"の後期The Replacementsのような優しいメロディのサウンドも最高に好きだし、"Little Mascara"のような力強さの中にも、しっかりと普遍的なメロディが息づいてるUSロックの見本みたいな曲も大好きです。この曲はThe Replacementsベストを自分で作るなら間違いなく入れる名曲!
そして最後に"Here Comes a Regular"っていう超名曲なアコースティックソングで締める辺り、このアルバムが名盤と言われる由縁かも。The Matsのアコースティックソングと言えば、"Skyway"かこれですよ!
Here Comes A Regular
とにかくマジで素晴らしい作品なんで是非チェックしてみてください!
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