Hit The Lights / Invicta (2012)

Rate: 8.4/10.0
Genre: Emo/Pop Punk/Rock
For Fans of: Number One Gun, Yellowcard, Valencia, 
Country: Ohio, US.
Label: Razor&Tie/Kick Rock Invasion




01. Invincible
02. Gravity
03. Earthquake
04. So Guilty
05. Get To You
06. Float Through Me
07. Should’ve Known
08. All The Weight
09. Faster Now
10. Take Control
11. Oh My God
12. Let You Down (Japan Bonus Track)

Myspace

Gravity


最初に聴いた時の感想がまず「成程・・・」という変な感じでした。つまりこの弾けるポップパンクサウンドからエモーショナルなロックサウンドへと変貌した彼らのスタイルに「期待と違う戸惑い」と「不思議な納得」が同時に訪れたからです。
正直、前作、前々作の感じが大好きで彼らを好きになった僕としては、3rdである今作もまた「そうあって」欲しかった訳で、がっかりしたのは事実。でも彼らが疾走感を抑えたエモーショナルなサウンドを鳴らすのは、納得できてしまう説得力がこのアルバムにはありました。

その説得力ってのは何かって言うと、一つは単純に良い曲がアルバムに収録されていること。そのエモーショナルロックという方向性で。伸びやかで前ヴォーカルよりもクセが少ないNickの声が高らかに歌い上げる"Gravity"に、つまり僕はやられてしまったわけです。"Right Now!!"に鳥肌が立ちましたよ。
後はパフォーマンスですね。まるで「オレらは最初っからこんなサウンドですけど？」的な迷いがない、そして彼らがそれらをプレイしている違和感がないんです。

Get To You


まぁぶっちゃけ最初このアルバムは聴いた時は、１曲くらい速い曲あるだろうと思って・・・思って・・・思ってる内に曲が終了という事実に落胆したのはあります。そういう意味で最初の反応としては納得は出来たものの、称賛は出来無いという感じでした。フィルターを掛けて冷静には聴けませんでしたし。
でも"Gravity"は強烈だったのでもう一度聴こうと思ってる内に、DAN DAN 心魅かれていきまして。今では素直に良いアルバムだと思えるようになりました。

Take Control


このアルバムの良い所は、シフトチェンジによる別バンドのようなサウンドではなく、エモーショナルロックになってもHit The Lightsであるということを忘れさせない所だと思うんですよね。まぁ勿論魅力的なヴォーカルが歌っているという点で同じなので、違うバンドには聴こえないだろ・・・って言われたらそれまでなんですが。
そういう事ではなく、彼らの元々あったエモーショナルな部分はより強調された形で出ているし、ロックな力強さも過去の彼らのポップパンクサウンドに確かにありました。説得力のあるパフォーマンスも、彼らが今までライブで培ってきたものがCDに込められている。
そう考えると、彼らがこのサウンドになったことに対して納得がいくし、彼らそのものは変わっていなく、彼らはHit The Lightsで、このアルバムもまごう事無き彼らの3rdアルバムなのです。

なのでバンド側に全く問題はないわけで、良作であるこそすれ、駄作ではないのですが・・・問題は聴手の好みになってくるわけで。勿論今作の方向性に納得がいかない人もいるでしょう。別段それが間違ってるわけじゃないと思うし、僕も少しはそういう気持ちはあります。まぁなのでそこら辺は彼らの今後の活動に期待！というわけで。
とにかく今後の活動に期待したいので、応援する意味も込めてファンはCDを買いましょう！オススメなCDあることは間違いないわけですから。

ただ残念なのはAOR系アーティストのRupert Homesの"Escape"をポップ・パンクカバーした曲が収録されてたらなぁと思いました。あの曲を疾走感ある感じに気持よくアレンジしたのは素晴らし過ぎます。正直彼らの新曲にしか聴こえません。そしてAOR×Pop Punkとか何という僕得。
YouTubeから一斉に削除されていることから、権利の関係でゴタゴタしてるんでしょうかね。
Gin BlossomsのHey Jealousyと良い、カバーの選曲が素晴らしすぎる。僕のツボ突き過ぎ。

Hey Jealousy (Gin Blossoms)