アメリカン・ポップスに影響を受けた日本人によるAOR風なアーティストを集めてみました。※勿論そうじゃないアーティストもいますが…基本的にポップスやってるアーティストを集めました。
そういった洗練されたポップサウンドに、母国語のとっつきやすさ、日本語の音が生み出す柔らかいメロディ等が上手く混ざり合っているので、USのAOR/Popsとはまた違った良さがあると思います。
AOR好きだけではなく、ポップミュージックが好きな方、あるいは80年代流行したNew Waveサウンドが好きな方等など、洋楽>邦楽な人に是非聴いて欲しい80年代の日本人アーティスト達の楽曲を集めてみました。あと、夏に聴いて気持ち良いだろうなあというのも意識して選曲しました。何かの参考になればと思います。
山下達郎 / Daydream (1980)
邦楽ポップスに欠かせない存在である山下達郎の名盤、"Ride On Time"から。この人は色んな意味で邦楽と洋楽を繋ぐ存在になりましたよね。当時洋楽ばかりを聴いていた人が彼の曲を聴いたら、凄く洋楽っぽくてびっくりしただろうし、山下達郎ばかり聴いていた人が、洋楽を聞いたらデジャヴを感じるような気持ちになるだろうし。勿論過去に多くのアーティストが洋楽のエッセンスを邦楽に抽出してきたでしょうが、アメリカンポップスを僕らにも最もわかりやすい形でJ-Popに消化・表現したのは山下達郎かもしれませんね。
大瀧詠一 / 君は天然色 (1981)
元はっぴいえんど、そして良質のポップアーティストを多く排出したナイアガラ・レーベルを作った大瀧詠一の代表曲の一つ。このナイアガラ・レーベルからシュガーベイブがリリースされ、大瀧詠一自身がプロデュース。フィル・スペクターのサウンドを上手いこと日本人色に染めた彼のサウンドは、間違いなく山下達郎だけでなく、その後の邦楽ポップスに大きく影響を与えたと思います。
伊藤銀次 / 雨のステラ (1982)
元シュガーベイブのギタリスト、伊藤銀次の代表曲。メロディラインが素晴らし過ぎますね。ギタリスト出身の氏らしく、メロディに寄り添うようなギターフレーズの繊細さにグッとキます。
稲垣潤一 / 夏のクラクション (1983)
「クリスマスキャロルの頃には」で有名な稲垣潤一のサマーソング。この人の声を聴くだけで当時の空気感を感じさせますよね。僕がまだ生まれても居ない時代の雰囲気や匂いに想いを馳せる事が出来るって凄いですよね。色褪せないエヴァーグリーンな曲って言うよりは、タイムスリップ出来るタイムマシーンソング(意味不明)
斎藤誠 / ララル (1983)
桑田佳祐の大学の後輩として、サザンオールスターのサポートギターとしても有名な斎藤誠のデビュー作から。アコースティックなウェスト・コーストテイストなAORがこの時期にぴったり!
角松敏生 / Never Touch Again (1984)
シティ・ポップという和製AORの一ジャンルというかサウンド・イメージを作り上げた1人、角松敏生のアーバン・ファンクなシティ・ポップ。格好良すぎでヤバ過ぎます。ベースが下品じゃない程度に主張して生み出すグルーヴが最高!!
安部恭弘 / Irine (1984)
ボサノヴァを好んでいたという、安部恭弘の優しい雰囲気を漂わせたAORナンバー。都会的なオシャレ感もあるんですが、やっぱり何処かふんわりしていて、聴いていて落ち着きます。
大江千里 / 十人十色 (1984)
代表曲「格好悪いふられ方」の他にも、ポンキッキーズの「夏の決心」等で若い世代にもよく知られている大江千里の初期の名曲。疾走感と彼らしいまっすぐな詞が爽やかに聴かせてくれるナンバー。
濱田金吾 / Cool Heart (1985)
浜田省吾ではなく、濱田金吾のAORなフュージョンナンバー。普通に聴いていておしゃれな曲だなあと思ってたんですが、ちゃんと細かい事聞いていくととんでもない事やりまくってる難度の高い曲。だからこそフレーズやリズムの決め所がきっちりハマるとひたすら気持ち良いです。
佐藤博 / mystery zone (1986)
テンションコードを上手に織り交ぜながら都会的な雰囲気を出しつつ、洗練されたポップスとして成立させ、なおかつタイトでダンサブルな煽る打ち込み+リズムが最高。細野晴臣、大滝詠一、山下達郎に絶賛されるピアノ/キーボードの腕もさる事ながら、楽曲を生み出すセンスとアレンジのセンスも抜群ですね。
堀井勝美 Project / Out Of The Blue (1987)
豪華メンバーによって結成された堀井勝美のプロジェクト。ジャズ、ファンク、フュージョンをスタイリッシュにプレイしたジャパニーズ・スムース・ジャズ。スムース・ジャズと言葉だけ聴くと、ハードルが高そうなイメージなのだけれど、生活の風景に溶け込む聴きやすさがしっかりありながらも、テクニカルなことをしてるってのが凄い。晴れた日のドライブミュージックに最適!
村田和人 / Stay The Young (1987)
もうジャケがAOR丸出しな感じ。この時期はやっぱりこういうテイストのジャケが流行ったんでしょうかね。AORを中古CDショップで漁るとこういうジャケが多かったりする気がします。
洋楽以外ははっぴいえんどと山下達郎しか聴かなかったというくらいだそうで、確かに山下達郎の影響を強く感じますよね。ツアーにコーラスとして連れて行っただけでなく、デビューの際にも彼の後押しがかなりあったそうなので、2人は師弟関係みたいですね。
鈴木雅之 / Guilty (1988)
作詞:竹内まりや、作曲:山下達郎、歌:鈴木雅之っていうある意味最強トリオによる名曲。鈴木雅之はこういうアダルトで夜のイメージのシティポップが似合い過ぎますね。声を聞いた瞬間にソレと判る氏のボーカルも間違いなく魅力の一つですね。菊池桃子とのデュエット「渋谷で5時」等のように、他のボーカリストとの絡むとより魅力的になる気がします。
Jadoes / All My Dream (1988)
モーニング娘。の「LOVEマシーン」「恋のダンスサイト」の編曲や洋楽の空耳カバー等で知られているダンス☆マンの中の人・・・藤沢秀樹がベース/ボーカルを務めるソウルファンクバンドのJadoesのDuran Duran風なナンバー。ブラックな感じではなく、当時のエレクトロポップなブルー・アイド・ソウルナンバーって感じでツボです。
鈴木雄大 / Only One (1988)
この中では一番AORとか洗練性を意識したものではなく、歌謡曲的な歌モノな曲です。でも好きです。ストリングスが良い感じに曲も聴き手もぐいぐい盛り上げてくれます。鈴木雄大のちょいハスキーで伸びやかなボーカルが生きてるサビも素晴らしいですね。
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