Lions Lions / To Carve Our Names (2012)



Rate: 8.9/10.0
Genre: Post Hardcore/Screamo/Punk
For Fans of: Therefore I Am, Vanna, Silverstein.
Country: Massachusetts, US.
Label: Hollywood Waste
Facebook: http://www.facebook.com/LionsLionsMA


01. Milestones
02. The Undertow
03. Stable As Stone
04. White Flag
05. The Right Steps
06. Carry On
07. Losing Balance
08. Grounded
09. Rescue
10. Letting Go
11. Our Colors

Milestones


ex-Vanna、Therefore I Am、The Jonah Veilのメンバーで結成されたボストンオールスターズ。一時の勢いだけで結成された企画バンドかと思えるくらい魅力的な経歴のメンバーが在籍してるわけですが、1st EP、1stフル、2nd EPと来てこの2ndフルと順調にリリース。今作は御用達のPanic Recordsではなく、Hollywood Wasteから。

正直出来は本当最高です。上半期ベストに上げる人もいるのではってレベル。1stフル"From What We Believe"は間違いなく超えてる作品だと思います。爆発力や衝撃度で言うと、2nd EPの"The Path We Take"の方がぶっとんで格好良かった気はしますが、曲の完成度やエモーショナルさで言うと今作の方が上かと。Melodic Hardcore/Pop Punkが好きなら2nd EP、Post Hardcore/Screamo/Emoが好きなら今作って感じだと思います。

White Flag


このバンドの良い所というか、僕が好きなの所は00年代初期のScreamoっぽいんですよね。あのまだそこまで濃いくらいにメタル色が強くなかった辺りの。けしてサウンドが軽いってわけじゃないんですが、ゴテゴテしてるわけじゃなくサクッとしてるというか。HardcoreあるいはMetalcoreっぽい落とした感じの展開もあるんですが、胸焼けするほどでもなく、その後の展開にムラが出来て疾走感がグッと気持ちよくなります。
でも今までより、そういうヘヴィな部分が強調されてるかも。Melodic Hardcore/Punkの軽快で鋭利なエッヂではなく、MetalやHardcoreのヘヴィなエッジというか。そういう意味で今まで彼らのサウンドに物足りなさを感じていた、Modern Screamo/Metalcoreシーンのサウンドが好きな人も気に入る作品かもしれません。

勿論以前のような疾走感の裏でメロディアスかつエモーショナルなギターが追走するSaints Never Surrenderのような叙情派New School系サウンドは健在です。それに合わせて上述のヘヴィさが良い塩梅にお互いを生かし合って、バンドのサウンドの完成度が高まっています。
更にその上に乗るメロディはキャリア史上最高だと思います。Therefore I Am好きなら悶絶するようなエモーショナルでパワフルなメロディが体を突き抜けます。

Saints Never Surrenderと言えばそう言えばSaint Never Surrender、Continuance好きにオススメって最近プッシュされてる叙情派ハードコアバンドLongshotでVocalのJoshがゲスト・ヴォーカルで参加していますよね。こちらも格好良いのでオススメ。



じゃあ何で9.0以上じゃないんだよって話なんですが、2nd EPのような一発でぶっとぶようなのが欲しかったかなあっていう願望と、1stフルのようなワクワクするイントロの曲が欲しかったっていうワガママから、ちょっと点数引きました。
1stフルの"Shades Of Separation"、"Radiator"、"The Knitter"、"We Drank From The Volcano"なんかもう、イントロで「どうなっちゃうんだよ…この後の展開どんだけ格好良いのが待ってたりするんだよっ…!!」的な期待感が半端じゃ無いんです。それ以外は完全に今作の方が上かなあって感じですけど。

オープニングトラックの"Milestones"は縦にザクザク行く感じのシリアスなリフから始まったと思ったら、安心の疾走感溢れるパート!「良かった・・・前作の良さはそのままだ・・・」とファンをほっとさせてくれました。"The Undertow"はむしろ前作EPでは見られなかった、初期の彼らの様なSaosinライクなエモーショナルメロディが出てきました。これもまた彼ららしい曲。
初期と言えば、今作収録の"Rescue"は1st EP"Directions EP"にも収録されていた"Rescue"の再録版でもあります。当時のVocal(Danny Poulin: ex-A Loss For Worlds)と現在のVocalは違いますが、初期のPost Hardcore/Emoとはまた違ったヘヴィでScreamoライクなVer.が聴けます。必聴です。

"White Flag"は今作の中でも完成度高くて切れ味鋭いキラーチューン!疾走感たっぷりな楽曲に、要所要所でスクリームを決めて、それに畳み掛けるようにキャッチーでエモーショナルなメロディを持ってくる。そしてCHORUSにはこれでもかってくらい気持ちの良いフレーズをかましてきます。SilversteinやSenses Failとか好きな人は悶絶するはず!

The Undertow


他にも"Carry On"は2ndのClose Your Eyesとか、A Loss For Wordsが好きな人にもいける疾走感とタフさを持ったシリアスなメロディが良いし。"Letting Go"はCHORUSパートの落としてハイトーンメロディ+VERSEパートの疾走感の対比が気持ちよく決まるModern Screamoのお手本みたいな曲。

今までのキャリアで良いなあと言われていた様々な要素をこの作品でしっかりと纏めて来た感じの今作。間違いなく順調に上に登っている彼らの次回作が今からもう楽しみです。
彼らの魅力は、ライブでのパフォーマンスもありますよね。黒人の彼の軽快な動きはいつ見ても惚れ惚れします。
ただどうしても理解出来ないのが、現段階では海外のiTunes Storeでしか手に入れることが出来無いBonus Track"Drifting"を普通に収録してくれなかったのか!!これが日本盤ボーナストラックに良曲が入ってるのをYouTubeで知った外国人の気持ちなのか!!チクショウ!!

Drifting


これ一番格好良いってもっぱらの噂です。




3 件のコメント:
  1. こんばんは。
    お久しぶりです。
    自分もLions Lionsの2nd購入しました!!
    EP時から多少メンバーが入れ替わってるみたいで、それも少しは音の微妙な変化に繋がったのかなと思いますが、これはこれで全然ありですね!!
    EPも今作も、もちろん1stも好きです。
    Lions Lionsはこちらのブログで知って好きになったバンドなので、色々感謝しきりです。
    ありがとうございます!!

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    返信
    1. xoxoxoさんコメントありがとうございます!そしてお久しぶりですね^^
      それぞれの作品に良い所があるバンドですよね。僕も全作大好きです♪
      僕のブログで知ったとは…そんなレビュアーにとって夢の様な事が僕にも起こるんですね…嬉しいです!:-)
      xoxoxoさんのブログも非常に参考にさせて頂いています。今後も楽しみにしていますね!No Bragging Rightsの新譜が出るという記事を読んでテンションMAXでした^^

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    2. いえいえ、とんでもないです。
      ネットサーフィンしていて偶然こちらに辿りついてレビューのクオリティの高さに驚いて以来、相変わらずのハイレベルなブログを維持なさっていることには感心しきりです。
      自分のブログは内容はペラッペラですし、ただ好き放題書き散らかしてる上に暴言吐きまくりで、そろそろ非難の声が上がるのではないかと心配な今日この頃です汗
      Lions LionsとFailsafeはこちらのブログで知って、即CDを購入しました。
      両バンドとも良い作品出しますね!!
      No Bragging RightsはBLKの閉鎖でどうなるかと思いましたが、ちゃんとリリースできる状態が整ったみたいで良かったですね。
      これからも少しでもtsukasaさんをはじめ、音楽が好きな方たちのお役に立てるような内容をお伝えできれば良いなと思いますので、ご足労かとは存じますが、またブログの方を覗いてやっていただければ幸いです。
      では失礼しますm(_ _)m

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