Rate: 9.4/10.0
Genre: Cruzian Pop Punk/Hardcore
For Fans of: All, G-Whiz, The Unknown.
Country: Osaka, Japan.
Label: Unsigned.
Link: Official
大阪Cruzian Pop Punkバンド、HoistのNew EPをレビュー。
正直ここまでのクオリティを出されるとお手上げな感じ。AllやDescendentsの影響を公言するような人気Melodic Punk/Pop Punkバンドは、どちらかと言えばメロディやその歌詞の部分において影響を受けているのに対し、よりアンダーグラウンドに潜っている(言葉は悪いかもしれませんが)B級Cruzianのバンドはそれだけではなく、彼らの音楽形式そのものを模倣する事に快感を得ているような節を感じます。そして聴き手もそれを強く求めていたり。そもそもこのCruzian Pop Punkっていうものの絶対数が少ないので、よりオリジナルに近い音を聴きたいし演りたいってのもあるのかもしれませんが。
そういう中にあってこのバンドは、その拘りがとんでもないレベルにあるような気がします。
Shelly
リフ一つとってもCruzian愛に溢れていて、メロディも非常に心地良い。パワーコードをガシガシ弾くパンクではなく、ピロピロと指板を動き回りながら、時にプログレッシブな展開を魅せるCruzianサウンドですが、その実メロディは非常にキャッチーかつポップなのです。それがまた多くの音楽好きのサブカルチャー心を擽るんでしょうが…とにかくこのバンドはそういったメロディの素晴らしさも特筆すべき点ですね。
かつそのメロディを引き立たせる上で欠かせないのが、間に入ってくるHardcoreナンバーの数々。小粋なメロディックナンバーの間で、攻撃的ながらも人を食ったような軽妙かつロッキンなHardcoreで駆け抜けてくれるのがたまりません。そう、力強くも軽妙なんですよね…Black FlagやDescendentsのような。
そういう意味では今作では前作よりも寄り添いあいながらも、お互いを引き立てあっているような親和性を感じました。HardcoreナンバーとCruzian Pop Punkナンバーとはっきり分かれているのではなく、HoistというPunkバンドが表現するサウンドとしての統一感が前作よりも定まっているような…ともかく今作は素晴らしいんですよ。
FullやThe Unknown、Porcelain BoysやMarble、Ben Grim等、僕が好んで聴いてるCruzian Pop Punkバンドはどちらかと言えば、CruzianのPowerpop/Melodic的な音を全面に出している印象です。一方このバンドは演者達の趣味嗜好がある種の絶対的な決まり事(Cruzianっぽくあるべき)の中で好き放題やっている印象なんですよね。そして何処かギラギラしてるような感じもあります。引き出しの多いバンドは大好きなので、このまま色々な振り幅を見せながら展開していって欲しいですね。
Hoistってバンドは「Cruzianサウンドに影響を受けながらも自分達のサウンドを表現」っていうんじゃなくて、「Cruzianサウンドっていう枠の中でどれだけ自分たちを表現出来るのか」っていう姿勢なんじゃないかと勝手に妄想しています。もしそうだったら、ある意味何てストイックで愛に溢れた作品なんじゃないでしょうか。
Review: (激PUSH盤) Hoist / Hoist The EP (2012)
特集記事: 「Cruzian Pop Punkサウンドな日本のバンド探してみた」
特集記事: 「僕の好きなCruzian Pop Punkバンドを集めてみた」
Tracklist
01. ONLY LONELY02. POTTY
03. PIECE OF SHIT
04. MELANCOLIA
05. BULLRING
06. FALSE CHARGE
07. SAD TOO..
08. SHELLY
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