Rate: 9.0/10.0
Genre: Pop Punk/Powerpop/Rock
For Fans of: Yellowcard, All Time Low, Boys Like Girls.
Country: Quebec, Canada.
Label: Atlantic
1. You Suck at Love
2. Can't Keep My Hands Off You (feat. Rivers Cuomo)
3. Jet Lag (feat. Natasha Bedingfield)
4. Astronaut
5. Loser of the Year
6. Anywhere Else But Here
7. Freaking Me Out (feat. Alex Gaskarth)
8. Summer Paradise (feat. K'naan)
9. Gone Too Soon
10. Last One Standing
11. This Song Saved My Life
12. Jet Lag (feat. Marie Mai)* *Bonus Track
13. Never Should Have Let You Go*
14. Looser of the Year*
Myspace
Can't Keep My Hands Off You (feat. Rivers Cuomo of WEEZER)
ここまでポップになり、キャッチーな作品になるとは。それでいてこのパンクロックに於いて「ポップになり」という表現が決して否定的な意味ではなく、最大の賛辞という意味として使えるパンクバンドも今や少ないのでは?
やはり疾走感があれば爽快ですし、痛快でもあります。それがポップパンクの持つ魅力の一つでもあります。ただポップになり・・・というと本来の攻撃性や痛快さが失われる気がして、何かパッとしない感じになるような気がして。
でもそういったレベルではなく、パンクにおける「ポップ」そのものの質がここまで高ければ、パンクロックの持つ爽快さや気持良さってのが全く失われないんだなと実感しました。現在の凡百のポップパンクとは違い、正に"ポップ"で"パンク"なサウンドを高クオリティで展開。
まぁぶっちゃけこのバンドがパンクロックバンドか?と言われると「否」と答える人が多い気もしますし・・・そういえば以前Rancidのティムがインタビューで、
「キッズの頃、The Clashのレコードを毎日抱いて寝ていた。アレが無かったら俺は野垂れ死んでいた」
みたいな事言ってたのを思い出しました。(うる覚えなので違ったらアレですけど・・・)僕にとってのパンクロックの定義ってのはこの発言から来てるんですよね。パンクロック=思春期、あるいは人生の支えとなりうる音楽っていう。
ロックの持つ反体制的でアナーキーな部分が突出したスタイルこそパンクロックだ!というのもわかるんですが、果たしてそれだけでキッズを魅了したわけじゃあ無いと思うんですよね。
思春期のもやもやとしたものを吹っ飛ばす衝動だったり、その感情や憤りは間違っちゃいない!と声高に叫んでくれる・・・自分(若者)の代弁者的な立ち位置でもあったと思うんです。
社会にうまく溶け込めないし、自分の考えっておかしいのかな・・・っていう社会のはみ出し者にCD・レコードからかかる「お前は間違っちゃいない!」って代わりに叫んでくれるっていうメッセージが支えになるからこそ、ティムもパンクロックに支えられ、それを大切にしてきたのだと思います。
まぁ僕は結局何が言いたいかというと、そういう角度からパンクロックを見るとしたら、キッズ(受け手)やバンド(奏者)そのものが変わればパンクロックが変わってもいいんじゃないか・・・と。こういうポップなパンクサウンドでもキッズの支えになるのではないでしょうか。サウンドやスタイルはどうあれ、現代の若者の代弁者足れれば。
事実、僕もSimple Planの"Perfect"や"Shut Up"や"Welcome To My Life"等の歌詞に学生時代心揺さぶられ、支えられました。特に親に迷惑かける度に"Perfect"聴くともうどうにかなりそうです。
音楽なんてものは本当に人の数だけ解釈の仕方があって、だからこそ色んなジャンルが生まれて、色んなバンドが出てきて面白い。だからこの僕の暴論的解釈はあまり同意を得られそうにはないですけど(笑)
それでもSimple Planの4thアルバムは僕の世代のパンクロックとして、大人になっても大切にしていきたいなぁと再確認できたアルバムでした。
何ていうか最初聴いた時点で「違うな!こんなのパンクじゃねえ!」って思ったんならまだしも、昔「格好良い!」って聴いてて、色々知識を溜めてから「こんなポップパンクはパンクじゃねえ!」って考えになったのだとしたら、少し悲しいですからね。いや年を経て飽きたりしてポップパンクやパンクを嫌いになるのは一向に構わないですよ。頭でっかちになりすぎずにパンクを感じて欲しいですね。
Freaking Me Out (feat. Alex Gaskarth of All Time Low)
大分話は逸れまくりましたが、曲のレビューに入っていきたいと思います。
サウンドのポップ面を褒めましたが、Boys Like Girlsの"Love Drunk"をプロデュースした人がプロデュースって事で、かなりそういうリズム・テンポのパーティーチューンになるのかなぁと思ってたら、本当にそんな感じ(笑)ただ前作でロックっぽい感じになったせいか、引き出しが増えててバランスの良いアルバムになったなぁって感じもします。
先入観として、彼らに求めるものが疾走感とかじゃあなかったので、こういうポップサウンドになった時にすんなり受け入れられましたし、M2の"Can't Keep My Hands Off You (feat. Rivers Cuomo)"、"M5"Looser Of The Year"みたいな初期を感じさせる曲は純粋に驚きました。
M1"You Suck At Love"、M3"Jet Lag"、M7"Freaking Me Out"なんかは凄くBoys Like Girlsの"Love Drunk"に収録されてそうなテンポ・展開の曲。その事実にちょっと辟易しちゃいそうですが、しかしそこは流石のメロディセンスで聴かせてくれます。
M4"Astronaut"M6"Anywhere Else But Here"、M9"Gone Too Soon"、M11"This Song Saved My Life"はお得意のどっしりと構えたスローテンポのメロディアスな曲。
Summer Paradise (feat. K'naan)
個人的にこの曲が一番びっくりしましたが、一番好きかも知んない曲。サーフテイストの曲でこれからの季節にピッタリ。しかもフィーチャリングのK'naanは去年のワールドカップ南アフリカ大会のテーマソングを歌ったアーティストと二重の驚き。Wikipediaを見ると、K'naanはカナダのトロントに住んでるみたいで、それが縁なのかな。
M10の"Last One Standing"みたいにシリアスな疾走ロックチューンも新しい感じかも。
ただボーナストラックの"Never Should Have Let You Go"って見て、勝手に疾走感溢れる曲って勘違いしてて(笑)聴いたらバラードみたいな曲でした・・・。
何かSimple Planならサビの最後のフレーズに"~Never Should Have Let You Go!!"って元気よく叫んで疾走イントロに帰る・・・みたいな展開なのかなぁって勝手に思ってました(笑)
途中パンク論とか持ち出して、このアルバムが物凄い歴史的名盤みたいな感じになっちゃいましたが、いやまぁそりゃそこまでは・・・って感じです。何ていうか4枚目にしてこういう作品を作れる事が純粋に凄いし、間違いなく今年のベストアルバムの一枚ではあるとは思います。
あぁ支離滅裂なレビュー!!ちくしょう!!
0 件のコメント:
コメントを投稿