洋楽いいとこ取りコンピ 「Easycore/Pop Punkバンドを集めてみました その1」




Easycoreが爆発的に盛り上がり始めた00年代後半から2010年位までのEasycore、あるいは力強いサウンドのPop Punkバンドを幾つか紹介したいと思います。





Easycoreってなんぞや?

僕としてはA Day To Remember、Four Year Strong、Set Your Goals辺りのPop Punk meets Hardcoreなサウンドに影響を受けた若手バンド達を指すのかなと思ってます。(勿論New Found Gloryは大前提!!)彼ら3バンドはEasycoreというとまた違うかなと。イメージ的にはStraight EdgeとYouthcrew的な違いっていうか。Pop PunkにHardcoreのノリやリズム感、そしてヘヴィネスを従来のPop Punkバンドよりもわかりやすく導入したのが前述の3バンドだとして、それらを音楽的に形式化・形骸化させたのがEasycoreって印象。
このジャンルの登場により、Pop Punkに於ける楽曲の展開の基本パターンが増えた事や、よりジャンルレスなサウンドへ移行する事への抵抗感が無くなったり、面白くなっていったかなあと思っています。これに対して批判的な姿勢を取り、よりシンプルにやろうとするバンドも出てきたり、色んな意味でシーンに刺激を与えたんじゃないかと。

この音楽が齎した一番良い影響は、聴き手に対して「Pop Punk(Hardcore)が好きな僕も、Hardcore(Pop Punk)を好きでいて良いんだ!」という事を教えてくれた事かなと思います。もはや00年代のPop PunkはBillboardに載るような、所謂「売れ線」とも捉えられるようなバンドもいましたし、そういったバンドを好む人がアンダーグラウンドのストイックなサウンドを聴くという事に矛盾を意識的・無意識的に感じていた人が多くいたのではと思うのです。これだけのキッズに受け入れられ、爆発的に広まっていたのは、そういう今の時代…多くの音楽に触れる事の出来るストリーミング社会…だからこその湧き上がる前述の悩みを、この音楽が全肯定してくれるからかなと思います。そういう意味でMetalcoreの人気もそういう事なのかなあ。

とにかくEasycoreという悩めるキッズへの「周りがどう騒ごうと君たちは間違っちゃいないんだ」という自己肯定とも言えるサウンドは、好き嫌いはどうあれ「Punk Rock」と言えるのではないかと僕は解釈します。

さて本題。そんな勿論その全てが魅力的とは言えないけれど、中には良いバンドもたくさんいました。Easycoreが爆発的に盛り上がり始めた00年代後半から2010年位までのEasycore、あるいは力強いサウンドのPop Punkバンドを幾つか紹介したいと思います。


Set Your Goals - Goonies Never Say Die


"Reset (2006)"

CaliforniaのPop Punkバンド。
やはりこのバンド!このバンドが影響を受けているLifetimeサウンドは、以降のEasycoreバンドの良いお手本になっていると思います。Easycoreを大きく分類するなら、このLifetime/Saves The Dayタイプか、A Day To Remember的PopなMetalcoreサウンドか、Four Year StrongのHardcoreのリフをキャッチーに取り込んだストロングスタイルなPop Punkサウンドに大まかに分けられるかなと。違うかしら。
とにかく格好良いの一言。

Bangarang! - I'll Give You 7 Skateboards if You Dump Your Girlfriend

"Frozen Over, First in Line (2008)"

PennsylvaniaのPop Punkバンド。
Melodic Hardcore好きすら擽る、この青臭さと疾走感!たまんないですね!Demoなんかを含めなければ、リリース音源はThe Wonder YearsとのSplitと、この曲収録の作品位なもんかもしれませんが、当時痛烈な印象を残したバンドだったと思います。だって格好良いんですもの。本当に解散が惜しまれます。


Chunk! No Captain Chunk - LIFE !


"Cum On EP (2008)"

ご存知FranceのPop Punkバンド。
日本人の欧州好きはファッションに留まらず、音楽もまたそうですが、Pop Punkも大好きですよね。
そしてこのバンドは一部のEasycoreファンが知る存在から、今や全米のキッズを沸かす存在へと成長しました。確かに今も昔も頭一つ抜きん出た感はありましたよね。
コンプが効きまくった低音サウンドでドコドコ言わせながら、リズミカルにリフを噛みあわせていく。その上に乗っかるメロディもグイグイとノリを生み出していくし、よりリズム重視になっていく今のMetalcoreサウンドが好きな人にもガッツリハマるかも。


Fight Fair - Beachfront Avenue


"Settle The Score (2008)"

CalifoniaのPop Punkバンド。
正に西海岸なポジティブなヴァイブを全開にグッドメロディを展開しているFight Fair。厚みのあるサウンドに力強いリフとドラムの噛合い具合は正にModern Pop Punkって感じですね。この次の1stフルが当時大流行していたEasycore的なソレではなく、その西海岸の陽気な感じを全面に出したSurf Powerpopライクなサウンドになってたので賛否両論になりました(このMVの評価もまっぷたつな感じに)。僕としては1stフルの方も好きなんですけどね。


Take Notice - Scratched CD'S Are Nothing


"The Get-Go EP (2008)"

MichiganのPop Punkバンド。
こんなイカす曲を書いたものの、ボーカルが脱退~新加入とバンドがゴタついている内になんというか一線から姿を消してしまった感のある彼ら。このEP出た辺りでは日本でも結構人気があった気がするんですけどね。Beyond [The] Blueとかに収録されてませんでしたっけ?


Carridale - Shake N' Bake, Baby!

"Attack of the Bro​-​Bots: Redux! (2009)"

AlabamaのPop Punkバンド。このバンドは、この次のEP"Relapse in the River City (2011)"のクオリティにぶっ飛んだのものですが、このEPもまた中々どうして良いんですよね。どちらかと言えば、今作の方がEasycoreっぽいかなと思ってこちらを紹介しました。
Easycoreブームによってもたらされたモノで一番僕が喜んだのが、ファストな展開を多用するPop Punkバンドが激増した事。まさにこのバンドのように力強くもドコドコ駆け抜けていく感じがたまらないですね。"Relapse in the River City"収録の"How Did I End Up Here?"とかツボです。
Stream: Relapse in the River City

Cowabunga - Cherry Cola


"Summer EP (2009)"

Washington D.C.のPop Punkバンド。
僕はバンド名にタートルズ的な何かを感じてついチェックしてみると中々どうして良い感じ。正にフォロワー!って感じのサウンドですが、当時掃いて捨てる程いたEasycore系の中ではクオリティの高いバンドでした。


MAKER - I-91

"I​-​91 (2009)" 

MassachusettsのPop Punkバンド。
今や完全にIndie/Alternative/Punkって感じの別バンドですが、当時はこんな感じのLifetimeやThe Movielifeライクなサウンドでした。


Me Vs. Hero - Days That Shape Our Lives


"Me Vs Hero (2009)"

UKはBlackpoolのPop Punkバンド。
彼らの1stは国内盤が出て、来日も実現する程熱心なファンが日本にもたくさんいるこのバンド。バランス感のある力強さとキャッチーさが魅力ですね。メロディもHit The Lights的なエモメロなフックがあって、力押しだけではない部分も。


UTKF - Go Slinky Go!


"Welcome to the Real World (2009)"

CanadaはOntarioのPop Punkバンド。
ピロピロギターにドコドコいうドラムのミックスの感じが何とも言えないけれど癖になってくるこのバンド。次のEP位で、ギターが2本になりそのバランスも良くなるんですが、この頃のちょっと拙い感じが癖になってしまってる人は逆に物足りないかも?なんて(笑)


Worthwhile - Good Guys Win


"Miracle Me (2009)"

CaliforniaのPop Punkバンド。
彼らもPop Punk meets Hardcoreな正にEasycoreサウンドって感じでしたが、今は叙情派テイストなHardcoreバンドに。でも正直今の方が好きかなあ…なんて笑
最初のEasycoreのバンドの中でもHardcoreのグルーヴ感を良い感じに出せていたのではないかなと思います。
Youtube: Worthwhile - Unlovable

Handguns - Fringers Crossed 


"Anywhere But Here (2010)"

PennsylvaniaのPop Punkバンド。
やっぱりこの曲はとんでもなく素晴らしい!この素晴らし過ぎる疾走感でメロディを置き去りにしてない所に彼らのセンスを感じます。Melodic Hardcoreの疾走感とPop Punkのエモーショナルなグッドメロディを楽しめるなんて!

Review: Handguns / Angst (2012)

You Vandal - Delta Beta Rush Week


"Stories You Can't Share (2010)"

FloridaのPop Punkバンド。
バンド名からも感じれるSaves The Day臭ですが、サウンドの青いエモさと疾走感、そして歌いまわしなんかも正に初期Saves The Day?!
エンジニアにはDescendents/AllのStephen Egertonを起用してたり、キッズ以外の聴き手の食指も思わず反応しちゃいます。


次回に続く。


<思い出しメモ(順不同、そして紹介するかは未定)>

With The Punches/Skyway/We Are The Union/Act As One/The Story So Far/Why Try?/
Citizen/All Or Nothing/Can't Bear This Party!!/The Crosstown Rivalry/Fireworks/Save Your Breath/The Wonder Years/A Day To RememberFour Year Strong/A Loss For Words/Safe In The Arms/Close Your Eyes/All Heart/Such Gold/Second To Last/Late Nite Wars
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