The Offseason / Pride And Progress / Goin' For Broke (2011)



一言レビュー「Next Big Thingの風格を漂わせる好盤。」

Genre: Pop Punk/Easycore/Punk
For Fans of: New Found Glory, The Years Gone By, This Time Next Year.
Country: Massachusetts, US.
Label: Barrett Records

1. Forfeit
2. Pride And Progress
3. These Things Happen
4. Thanks For Nothing
5. Livin' The Dream
6. Frank White
7. Dirt Nap
8. I'm Not As Stupid As You
9. 15 Minutes Of Lame

Myspace

Livin' The Dream


最近僕はポップパンクシーンに於いて、あまり若手の発掘に努めていなくてですね…殆ど他の人のツイートやブログに頼りっきりなんです。去年ほどの入れ込みは無くなり、以前良かったバンドの次の作品を応用になり、新たしいバンドが出てもスルーすることが多かったんですが・・・このバンドを聴いて目が覚めました!
何だこのI Call Fivesの1st EP以来の来る来る感は!色んな若手ポップパンクバンドの音源を聴かなくなっても、あの一枚だけは今でもヘヴィーローテーションです。そんなオールタイムベストな一枚になりそうなポップパンクサウンドがこの作品ではかき鳴らされているんですよ!やっぱボストンは良いバンドが多いですね!本当に!

まず曲展開がわかりやすい!走る→聴かせるテンポに→走るみたいなテンポのムラに対して、アレンジもわかりやすくキメてるので、聴きやすさが半端じゃないです。そういう要素がネガティブな意味での「キャッチーさ」を生み出さずに、また聴きたくなる「中毒性」を生むのは、偏に「メロディのフック」これに尽きます。

Pride And Progress


"Livin' The Dream"のサビパートなんて一度聴いたら、一発で覚えてシンガロング出来るくらい心に、ハートに突き刺さって引っかかりまくりますよ。たまらんです。
"Forfeit"や"These Things Happen"のようにかっ飛ばす曲だけでなく、"Dirt Nap"、"I'm Not As Stupid As You"のように聴きやすいテンポのメロディナンバーも素晴らしくキャッチー。聞けば聞く程、やはり彼らの魅力はそのメロディセンスだと痛感しました。
疾走ナンバーに関しても、ただ速いファストなモダンポップパンクってだけでなく、Title Fightや初期This Time Next Yearのような掻き毟るエモーションを携えて駆け抜ける部分もあって、熱い気持ちになってグッときます。サウンドがまるっきり似てるってわけじゃないんですが、主にハートをぶつけて来る感じっていうんですかね・・・ハートをぶつけて来る感じってどういう事だ・・・?



シーンを創り上げるバンドは、強烈な個性と才能だと思うんですが(当然他にもたくさんありますが、やはりフォロワーとの対比で考えるとこれが必要かなぁと)・・・そういうバンドの後を継ぐ、「フォロワー」あるいは「ネクストビッグシング」と呼ばれるバンドで、人気の出るバンドの多くは、「消化力(つまりブームになっている同ジャンルの先人のサウンドを自分のものにする力)」と「メロディの良さ」だと思うんですよね。
そしてこのバンドにはそれがあるんじゃないかと勝手に期待してしまいます。まだ1st EPの段階で早計かもしれないですけれど。そう考えると、これからのシーンに対して何だか無性にワクワクしてきます。同時に自分の中のポップパンクが好きな自分が出てきて、まだまだ若いかな?って思って恥ずかしながら嬉しくなってしまいます(笑)

限りなく激PUSH盤に近い作品です!オススメ!

Dirt Nap


  

(Push Album) Close Your Eyes / Empty Hands And Heavy Hearts (2011)



Rate: 9.3/10.0
Genre: New School/Melodic/Hardcore
For Fans of: A Day To Remember, No Bragging Rights, A Loss For Words.
Country: Texas, US.
Label: Victory Records
Official: Myspace

  

(Push Album) Counterparts / The Current Will Carry Us (2011)



Rate: 9.2/10.0
Genre: New School/Hardcore/Metalcore
For Fans of: Misery Signals, The Carrier, Hundredth.
Country: Ontario, Canada.
Label: Victory 
Official: Myspace

  

Heartsounds / Drifter (2011)



一言レビュー「Strung Out好きは問答無用ではしゃぎ出す作品」

Genre: Metallic/Melodic/Hardcore
For Fans of: Bad Religion, Strung Out, A Wilhelm Scream.
Country: California, US.
Label: Epitaph Records

01. Every Second Counts
02. Unconditional
03. Drifter
04. I Have Nobody to Betray
05. Elements
06. Race to the Bottom
07. Don't Talk With Your Mouth Open
08. Everything's Going My Way
09. Echo
10. You Are Not Your Body
11. Uncomfortably Numb
12. Nothing Happens for a Reason

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Drifter


よりキャッチーに、よりテクニカルに、テンポも軽快かつ転がるように展開していきます。さながら先輩であるBad Religionのように、ローラーコースターに乗ってるような興奮を味あわせてくれます。コーラスワークもまた彼らを彷彿とさせます。メロディやリフの噛ませ方はStrung Outの影響を感じさせます。特にM-3"Drifter"なんかは完全にStrung Out臭がします。なんかヴォーカルの声もJasonに聞こえてきました。ちなみにそのJason Cruz(Vo: Strung Out)はM5"Elements"でゲストヴォーカルとして参加しています。
ただ個人的にアルバムを聞き終わると胸やけに似た「もう聞くのいいかな・・・」的な感じがあるんですよね。色んな要素を詰め込みまくりな感じがそうさせるのかもしれませんが、それ(いろんな要素を詰め込む事)が高クオリティで為されてるので、そこまでマイナスポイントにならないのかもしれませんけど。
でも慣れれば凄く良いアルバムなんだと思います。

Uncomfortably Numb


それに所々ハッとさせるリフやフレーズがあって、やっぱこのバンドは只者じゃないな・・・と思い知らされもしました。疾走感、技術力、メロディ性なんかが高いクオリティでぶち込まれてる今作は、現行のテクニカルなメロディックバンドの多くがやりたかった事を体現出来た一枚とも言えます。もっと哀愁感があったら凄くツボだったかも。ちょっとキャッチーさがクドさを生んでるのかも?
まぁでも究極的に言えば好みの問題ですからね。今聞いてしっくりこなくても、また後で聞いたら発狂するほど突き刺さるかもしれませんし。それくらい作品自体の質は素晴らしいと思います。ただ今現在の僕にあまりハマらなかっただけで。

最近ほとんどメロディックバンドを聞いていないので、「こういうサウンド」の聞き方が下手くそになってるのは否めないです。また違う時期に聞けば評価は変わるかも。

※そんな彼らが2012年の8月に来日します。しかも来仙までしちゃうっていう・・・!!CLEAVEと一緒に!!こりゃ見に行かなきゃいけないですね。
来日情報を聴いて聴き直したら、やっぱり格好良い!と思ってしまいました。現金なもんです(笑)


  

Noel Gallagher / Noel Gallagher's High Flying Birds (2011)



一言レビュー「何を心配する必要があったのだろうか」

Genre: Rock/Brit Pop/Indie Rock
For Fans of: The Beatles, Oasis, Viva Brother.
Country: Manchester, UK.
Label: SONY/EMI

01. Everybody's On The Run
02. Dream On
03. If I Had A Gun...
04. The Death Of You And Me
05. (I Wanna Live In A Dream In My) Record Machine
06. AKA... What A Life!
07. Soldier Boys And Jesus Freaks
08. AKA... Broken Arrow
09. (Stranded On) The Wrong Beach
10. Stop The Clocks
11. A Simple Game Of Genius (Bonus Track)
12. The Good Rebel

Myspace

If Had a Gun


何を心配する必要があったのだろうか・・・と思うくらいノエル・ギャラガーの創りだした曲は凄く「らしい」曲ばかりでした。
彼のOasisでの素晴らしい楽曲陣と比較してしまうと、個人的にやや突き抜けない感がある気がします。ですが、彼がOasisを脱退してBeady Eyeはそこそこ軌道に乗っている今、心配されていたノエルのソロデビュー作がしっかりとした作品としてリリースされた事を素直に喜ぶべきだとも思いました。

AKA... What a Life!


「Oasisと比較」と言いましたが、やろうとしてることも違うので、彼とそれの「曲の良し悪しを比較」っていうのはちょっと違うのかもしれないですけどね。
Oasisでのノエル・ギャラガーは世界的人気のスタジアムロックバンドのソングライターとして曲を作っていただろうし、何よりリアム・ギャラガーっていう強烈な個性を持ったシンガーがいましたし。
ソロでの彼はシンガソングライターとして、つまり個人としての意識が高いソングライティングになってる気がします。
スケール感やロック感はOasisよりも弱いですが、優しい曲調だったり素直な展開、アコースティックギターを中心とした楽器に、シンセなど打ち込み(ノリノリな感じではないですよ)を入れたりしてます。バンドを匂わせる楽曲が無くて、あくまで個人・ノエル・ギャラガーとしての個性が出まくってるアルバムになっていると思います。

Stop The Clocks


そういう意味ではメロディーはモロにOasisだったとしても、Oasisファンは全部ハマルぜ!と言ったら違うとは思うんですよね。むしろ今までOasisがダメだったインディーロック好きの人がハマる・・・なんてことはあるかもしれません。インディーロックの空気感やシューゲイズ的な雰囲気も感じれるので、Oasis時代とはやはり違うノエル・ギャラガーが垣間見れると思います。

Oasis時代よりもちょっぴり素直になって、もっとポップで内省的な作品が楽しめるかもしれません。ポップと言ってもちょっと一筋縄ではいかない感じなのは、ノエル・ギャラガーらしいです。

The Good Rebel

※この曲が素晴らしすぎるので日本盤を買うべきです!





  

洋楽いいとこ取りコンピ 「ミュージカル名曲選」



周りにミュージカル好きがいるのかいないのかわからないので、こういう記事を書いて反応を待つという小賢しい企画です。
でも本当にミュージカルが好きです。舞台の方は中々見れる機会が無いので、映画の方が多いですが、いつか舞台の方もたくさん見てみたいです。結構偏りがあったり、メジャーどころばかりですが良かったら映画の方もレンタルして観てみてください。どれも素晴らしい作品です。

敢えてあらすじは書きません。記事が長くなって読みにくくなってしまうので。ただでさえ読みにくいのに(笑)曲を聞いてピンときたり、気になった方は是非チェックしてみて下さい!

  

(激PUSH盤) Samiam / Trips (2011)



一言レビュー「90's Emo好きは勿論、近年のエモーショナルなカレッジ系パンクバンドが好きな人にもオススメ」

Genre: Indie/Emo/Punk
For Fans of: Jawbreaker, Texas Is The Reason, Shades Apart.
Country: California, US.
Label: Hopeless Records.

1. 80 West
2. Clean Up The Mess
3. September Holiday
4. Demon
5. Crew Of One
6. Over Now
7. How Would You Know
8. Nightly
9. Free Time
10. El Dorado
11. Magellan
12. Did You Change
13. Happy For You

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「え?Samiam新譜出るの?!マジかよ!」と思うくらい、さらりと5年ぶりくらいにリリースしました。1988年から活躍しているベテランバンドの新たなリリースはそりゃ嬉しいですよね。しかもSamiam程のバンドであれば更に!
これだけのキャリアのバンドで、今作が7thだと言うことでサウンドの変化は確かにあるので、「どのアルバムの方が好みだ」とかはあるんですが、Samiamが好きな人はマスト!と言える安定のクオリティであることは間違い無いです。

90's Emoの代表格とも言えるバンドである彼らの魅力の一つは、しっかりと熱いパンクサウンドを掻き鳴らしてるんですよね。泣きながら歌うような熱さとエモーションが曲には籠められてて思わず僕も胸を掻き毟る程。




今作はそういうサウンドからややTexas Is The Reason寄りのサウンドになった感じします。ギターがより繊細になり、空気感を重要視した感じ。この秋には心にジーンと来るサウンドですね。それでいて疾走感もあるんですよね。彼らって良い進化をしてるバンドですよね。

1stとかは割りとエモっていうか、DescendentsとかHusker Duに影響を受けたメロディックパンクに近いサウンドな気がしますけど。まぁそれが良いんですよね。その中でも感じるパッションっていうかエモーションがたまらんのです。Dag Nastyとかそこらに似た熱さ。あるいは90年代のUKメロディックが好きな人にはたまらないです、初期3部作は。
中期(4th~6th)のパンキッシュな部分とエモの繊細さが上手く同居してる感じが好きです。キャリアを積み、丁寧なサウンド作りになってく印象ですが、その分フレーズの質が凄い良くなっている気がします(まぁ当然初期のフレーズが好みって人もいると思いますけど。「これはこれで、あれはあれで」というヤツです)。
後期は更にその中でもインディー性・ポストロック性を強め哀愁感・が強くなりました。




その分、やや綺麗になりすぎたかな?っていう意見もわからなくも無いです。正直僕個人のベストSamiamアルバムではないです。僕は2ndの"Soar"がベストです!6thの"Astray"が次点って感じです。
しかし上記でも述べたように、ファンの一個人の好みの問題でして。しっかり今作がSamiam節に溢れた激PUSH盤なのは確かです。

熱く切なさを携えながら駆け抜ける疾走感を持つ"80 West"、"Dead"も最高ですし、"Demon"のイントロやリフなんか、日本のSyrup16gとかArt Schoolとか好きな人の琴線にも触れるんじゃないかていう素晴らしさ!グラスゴーのバンドを彷彿とさせるイントロから始まる"Crew Of One"も素晴らしいですし・・・後"How Would You Know"のメロディの節々にちょっとしたALL節を感じるのは僕だけ?
"El Dofando"、"Happy For You"のTexas Is The Reaso的な空気感ったらたまらないですね。こういうサウンドは後期の魅力です。




過去の作品を聞き直しながらレビュー記事の下書きをしてたんですが・・・やはり良いバンドですね。ファンは当然、90'sEmo好きもマストです!TransitやTitle Fight等の最近人気のエモーショナルなカレッジ系インディ・パンクバンド好きにもオススメですね。




  

We Are The In Crowd / Best Intentions (2011)




一言レビュー「元気いっぱいの女性ヴォーカルが光る、エモ・ポップロックバンドの1stアルバム。」

Genre: Pop/Rock/Emo
For Fans of: Paramore, Hey! Monday, The Morning Of.
Country:NY, US.
Label: Hopeless Records / Kick Rock Invasion

1. Rumor Mill
2. This Isn't Goodbye, It's BRB
3. The Worst Thing About Me
4. Kiss Me Again
5. On Your Own
6. All Or Nothing
7. Exits And Entrances
8. See You Around
9. You've Got It Made
10. Better Luck Next Time
11. Easy
12. On Your Own (Acoustic)

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Rumor Mill


男女のツインヴォーカルって良いですよね。お互いの良い部分を引き上げ合ってる感じが凄く良いです。まぁメインは女性ヴォーカルの元気いっぱいなポップパンク・ロックサウンドって感じで、聴いていて胸がスカッとする爽快ナンバーに溢れています。

あまり女性ヴォーカルの曲を聴かない僕なんですが、たまに無性に聞きたくなる時があってMichelle BranchとかSkye Sweetnamを聞くんです。そういう時よく「女性ヴォーカルが歌うメロディのキーとトーンって男性よりも心地良いな」って感じるんですよね。エモやスクリーモバンドの中にも女性と同じくらい高いキーを歌う人もいますが、そういうのは「ちょっと煩いな・・」とか「疲れるな・・・」と感じてしまうこともあったりして。でも女性は無理に絞って出さずに高いキーが出ているので、高い音でも膨らみがあって優しい音になってるんですよ。まぁあくまで僕の感じ方なんですが。そしてこのバンドもまた、切れ味鋭いハイトーンな音でなく、音に優しく丸みがありながらパワフルな歌声が魅力なヴォーカリストを擁するバンドのようです。

Exits and Entrances


女性ヴォーカルメインのポップロックサウンドをやっていると必ず「ポスト・アヴリル」「ポスト・パラモア」の肩書きが付き続けると思います。ですが、それに振り回されて「自分らしい音を!」とオリジナリティを追求する事無く、やりたい事を伸び伸びとやって欲しいですね。個人的に突き抜けた強烈な個性!ってのが売りなバンドではない気がするので。
ただ普遍的に良いロック・ポップソングを作れるバンドですし、シンプルに爽快なサウンドをプレイしているので、そういった姿勢に気持ち良さも感じます。何よりツインヴォーカルは魅力的です。写真等を見るとメンバーの人柄も、背伸びして無くて等身大な感じも良いですね。ポップパンクサウンドに縛られること無く、USロックなサウンドやカントリーポップな曲とかもやっても面白そうです。最近の若手バンドは特徴として色々なジャンルのサウンドを上手く消化出来る器用さを持ってる気がするんですよね。

本国ではHopeless Records、日本ではKick Rockさんと恵まれたレーベルに在籍しているようなので、潰れる事無く素晴らしいグッドメロディを作っていって欲しいですね。

You've Got It Made





  

Mayday Parade / Mayday Parade (2011)



Rate: 8.6/10.0
Genre: Pop Punk/Emo/Powerpop
For Fans of: Every Avenue, All Time Low, Forever The Sickest Kids.
Country: Florida, US.
Label: Independent Label Group/Kick Rock Invasion, 

  

(激PUSH盤) Hundredth / Let Go (2011)



一言レビュー「今年の叙情派良いアルバム出すぎな件について」

Genre: New School/Emotional/Hardcore
For Fans of: Misery Signals, The Ghost Inside, Volumes.
Country: South Carolina, US.
Label: Mediaskare

1. Let Go
2. Weathered Town
3. Live Today
4. We Can Take Them All
5. Carry On
6. Humane
7. Remain & Sustain
8. Monumental Pt. 1
9. Monumental Pt. 2
10. I Hold The Key
11. Restless
12. Soul
13. Hurt

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Live Today


やばいやばいやばいやばいやばいたばいあやばうあbすばふぉうんqふぃ「pくぃd
って頭がおかしくなるくらい最高なアルバムが完成!そりゃIt Prevailsのメンバーも絶賛するくらいだ!
アメリカはサウスカロライナの叙情派ハードコアバンド、Hundredthの2ndフルをれぶー。

僕はそこまで叙情派シーンに詳しくはないんですが、ハードコア・ニュースクールシーンも含め、クリーンパート・メロディパートを導入するバンドが増えてきた感じがあります。なんて言うかLife In Your Way的なポスト・ハードコア的要素をがあるエモーショナルで叙情的なハードコアが人気って感じ。勿論そういうバンドは大好きですし、ぶっちゃけ近年のメタルベースのスクリーモよりは、ハードコアベースのそういうメロディックなバンドの方が好きです。

ただこのバンドは盟友のThe Ghost Insideのようなストロングなハードコアを核に、エモーショナルなフレーズを織り交ぜてるバンドです。Misery Signals好きにはたまらない感じですね。メロディを歌う部分もありますが、基本的にはタフなハードコアバンドって感じですね。ここ最近の叙情派はエモすぎる・・・と感じていた人にとっては「これこそが!」というバランスかもしれませんね。

Humane


この曲のイントロのワクワク感は半端じゃないです。モダンオールドスクールばりのパッショネイトなハードコアで熱くなってしまいます。中盤のエモーショナルに絡むギターも素晴らしい。その後はまだ終わってねえ!と言わんばかりに走りまくります。これはライブ盛り上がりそうですね!!たまらん!
他にも"I Hold The Key"の疾走感とメロディアスなオクターブフレーズなんかもモダンオールドスクールやユースクルーが好きな人もイケるかも?

このバンドはテンポの強弱が凄いツボです。落としたりしてもちゃんと最後は走り抜けたりしてくれるのでたまらんです。やっぱりハードコアの疾走感は気持ち良い!

Monumental Part II


今年の叙情派系のバンドのリリースの中ではHeart In HandよりもIt Prevailsよりも好きですね!エモーショナルな部分が叙情派の魅力でもありますが、やはりそこはハードコアバンドなわけですから、しっかりとタフでストロングな部分も見せて欲しいわけで。このバンドはそこが凄く格好良く曲に出せている気がします。後はCounterpartsでしょうか・・・彼らがこのHundredthの2ndを越える作品をリリースしちゃったりなんかしたら・・・一生ついて行きます・・・

新たにMeidaskareファミリーに入ったIt Prevailsもそうですし、Hundredthは勿論、Volumesの1st?のViaも良かった。Stand Your Groundの1stもMisery Signalsを彷彿とさせるエモーショナルなメタルコアで格好良かったし、Confessionの11月に出る新譜もヤバそう。このバンドが全部Meidaskare所属でこれが全部今年リリースってんだから・・・マジでヤバイですね。バイヤーです。
今挙げたバンドのレビューが全部終わったら、特集でも組もうかしら。Mediaskareか叙情派特集記事でも。

Remain & Sustain






New Found Glory / Radiosurgery (2011)



Rate: 8.4/10.0
Genre: Pop Punk/Punk/Powerpop
For Fans of: Blink182, Fall Out Boy, Simple Plan.
Country: Florida, US.
Label: Epitaph/Sony Music Japan.
Myspace: http://www.myspace.com/newfoundglory


ONE OK ROCK / 残響リファレンス (2011)



一言レビュー「相変わらずシングル曲の切れ味が抜群」

Genre: Rock/Emo/Alternative
For Fans of: Lostprophets, Nothing's Carved In Stone, Man With A Mission.
Country: Tokyo, Japan.
Label: A-Sketch

1. Coda
2. LOST AND FOUND
3. アンサイズニア
4. NO SCARED
5. C.h.a.o.s.m.y.t.h.
6. Mr.現代Speaker
7. 世間知らずの宇宙飛行士
8. Re:make
9. Pierce
10. Let's take it someday
11. キミシダイ列車

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No Scared


日本のロックバンドONE OK ROCKの新譜をれぶー。
彼らのシングルって切れ味ありますよね。シングル、B面、アルバム曲ってのを分け隔てなく作って、そこからシングルをチョイスするってタイプのバンドっていうよりは、シングル曲を作る!って感じでキラーチューンを作ろうするタイプのバンドな気がします。それでアルバム曲やB面の部分で新しい事や自分のやりたい曲をやるって感じの計算が出来るバンドって印象も。そうすると、急なシフトチェンジも無いですし、緩やかな変化であるので、初期と今と比べるとかなり違うサウンドもファンにすんなり受け入れられてる気がします。

アンサイズニア


英語圏の国のみならず米国の音楽は様々な国に影響を与えています。日本もそれにもれず、強く影響を受けている国です。そしてどの国もその影響下の中で自国らしさ、あるいは自分らしさを見出そうとしています。このバンドもまた「そういうバンド」だと思います。そういう意味で「洋楽ファンにも受け入れられ、邦楽好きにも好まれている」という状況は、それが上手くいってると言えなくも無いですよね。確かに問答無用で格好良い!と感じる切れ味がこのバンドにあります。

前も言った気がしますが、このバンドの楽曲がエモ・ラウドの方向で質が向上したのは、ギターの技術向上が一番な気がします。ギターが一人になった事によって、バッキングギターだったのがリードもやりつつバッキングにもなるような立ち位置になって、彼のギターが上手くなったように思います。いや、上手くなったっていうか、フレーズやテクニックの引き出しが増えたと言うか。

全体の演奏技術も向上していますよね。ライブパフォーマンスも年々クオリティが高くなってる気がしますし、多分ストイックなんだろうと思います。

C.h.a.o.s.m.y.t.h.


アルバムの中身に関してですが、シングル曲"Re:make"、"アンサイズニア"、"No Scared"のクオリティは勿論素晴らしかったですし、他の曲も彼ららしいロッキンでメロディアスな曲が揃っています。
Post Hardcoreみたいな曲"Mr. 現代Speaker"やPost Punkみたいな"世間知らずの宇宙飛行士"等いつもとちょっと違う?って雰囲気な曲もありますが、基本的には前作と変わらないです。

サウンドに関しては前作のややヘヴィでラウドロックを意識した音に比べ、クリアでタイトに締まってる印象。聞く人によって軽く感じるかも?そして前作の楽器隊とヴォーカルがフラットな感じだったのに対し、今作はヴォーカルが結構前目に出てくる感じ。

まぁでも究極的に言えば、ONE OK ROCKが好きな人は(個人差はあれど)皆満足する出来で、これが微妙な人で前作が好き!って人もあんまりいないかなぁって気もします。正直質的な部分では前作同様良いクオリティだと思います。

ただ英詩の要素がかなり増えたので、日本語を歌う彼らが好きだった人達からしたら「う~ん」って感じだと思います。やっぱり日本語だとスッと頭に意味が入って良いですよね。ぶっちゃけ僕も彼らの日本語の曲が好きです。
後は初期(ゼイタクビョウの辺り)が好きな人にとってみたら、今作のスタイルは「小難しいことをやろう!」って感じが出てるので、もっと分かりやすい曲(つまりストレートな曲)をやって欲しい人もいるのかも。それもわかります。前作で言うと"未完成交響曲"、今作だと"キミシダイ列車"みたいな攻撃性もテクニカルな部分も抑えめで、バランスが取れててキャッチーで疾走感のある曲。こういう曲がもっと欲しい!って声も多いかも。

まぁでも繰り返しますが、ファンは買って間違い無いと思います。これから彼らを知ろうとする人が買っても良いと思います。個人的には前作から入って、その次に今作を聞くって感じがベストかと。

Re:make





  

(激PUSH盤) Transit / Listen & Forgive (2011)



一言レビュー「進化、深化、真価」

Genre: Indie Emo/Post Hardcore/Punk
For Fans of: Polar Bear Club, Make Do And Mend, Hostage Calm.
Country: Massachusetts, US.
Label: Rise Records

1. You Can't Miss It (It's Everywhere)
2. Long Lost Friends
3. Listen and Forgive
4. All Your Heart
5. Asleep At The Wheel
6. Cutting Corners
7. Skipping Stone
8. I Think I know You
9. Don't Make A Sound
10. 1978
11. Over Your Head
12. The Answer Comes In Time

Myspace

Long Lost Friends


マサチューセッツはボストンの・・・なんて言えば良いんでしょうね?エモーショナルパンクバンド?Transitの3rdアルバムをれぶー。まさかのRise Recordsからのリリース。
元々エモーショナルなメロディックパンク・ハードコアをプレイするバンドでしたが、徐々にその叙情性は強まり、今作で完全に自分たちの理想のスタイルを見出したように思えます。

All Your Heart (Feat. Patrick Stump)


リフ・フレーズ一つとっても手抜きなしの繊細さと叙情性を併せ持っています。そしてアコースティックEPや、動画として上がっているアコースティックカバーソングから、フォーク等のルーツ・ミュージック傾倒を感じさせていましたが、そういう部分も上手く彼らの中で消化出来ているな~と思えるくらい、メロディラインに哀愁感が出せています。盟友のMan Overboardと同様、良い成長をしているなぁとつくづく思います。

そして更に彼らの場合、独特の空気感を作ることに成功しているので、「エモい」と一言で片付けられない魅力と凄みがある気がします。上記のフォークの他にも、ポスト・ハードコアバンドのようなスペーシーなサウンドを意識した音作りや、インディー・カレッジ的な風格・スタイル、ポストロック的な美しいギターフレーズ。バンドとして一つ階段を上に登ったと言うよりは、別の場所にいるようなそんな錯覚。彼らは一体誰なんだ?と思いつつ聞いていく内に、彼らの人柄や温かさみたいなのを感じれて、「やはり彼らだった」と自己完結してしまう。上記の様々なジャンルを若い彼らの感性で消化し、昇華した今作は新しいTransitの方向性を感じれると同時に、曲からにじみ出る彼らの人間性、彼らの根っこは変わってないんだなと安心できる作品でもあります。

Cutting Corners


この作品の魅力は何度も言いますが、ギターと空気感です。メロディの良さは以前から知られていましたが、今作はリフ・フレーズのクオリティが段違いです。ポストロック勢に負けず劣らずの美メロフレーズの応酬にドキドキしっぱなしです。敢えて曲毎の詳しい紹介はしません。まずYoutube等で聴いてみて下さい!彼らの世界に触れればたちまち魅了されること間違い無しです。
小難しい事不要に聞けば、必ず心地よさと切なさを同時に感じることが出来るはず!激PUSH!!

Don't Make A Sound





(激PUSH盤) Man Overboard / Man Overboard (2011)



Rate: 9.4/10.0
Genre: Emo/Alternative/Pop Punk
For Fans of: The Get Up Kids, Blink182, Saves The Day.
Country: New Jersey, US.
Label: Rise Records

  

This Time Next Year / Drop Out of Life (2011)



Rate: 8.5/10.0
Genre: Pop Punk/Pop Punk/Pop Punk!!
For Fans of: New Found Glory, Simple Plan, Fireworks.
Country: California, US.
Label: Equal Vision/Kick Rock Invation


  

The Vines / Future Primitive (2011)



一言レビュー「いつものヴァインズ。何も、問題なし。」

Genre: Alternative/Rock/Garage
For Fans of: The Beatles, The Hives, The Subways.
Country: Sydney, Australia.
Label: Sony Music

1. Gimme Love
2. Leave Me In The Dark
3. Candy Flippin’ Girl
4. A.S.4 (Autumn Shade 4)
5. Weird Animals
6. Cry
7. Future Primitive
8. Riverview Avenue
9. Black Dragon
10. All That You Do
11. Outro
12. Goodbye
13. S.T.W.

Myspace

Gimme Love


正直、もっと短命なバンドだと思ったんですが、5枚目まで来ましたね。そんなオーストラリアの人気バンドThe Vinesの5thフルをれぶー。

上にも書いたように、いつものThe Vinesです。ただあまり思い入れの無いファンをぐっと引き込む新鮮さや切れ味とかは無いかも?新たにファンを獲得!っていうアルバムではないのかもしれませんね。
ただThe Vinesのどういった所が聞き所なのか、魅力なのかを理解しているファンの方達には納得の良作だと思います。荒々しくノイジーなギターを掻き鳴らしながらポップなサイケなメロディを歌うスタイルは健在。そして他のアルバムでも似たようなメロディが・・・と思わなくもないくらいThe Vines節満載ですよ!

Future Primitive


打ち込み的な要素も今作では結構フィーチャーされてる楽曲もあり、よりサイケな世界を色濃くしてます。それでいて思ったよりクドクない聴きやすさがあります。そこら辺はやはりセンスなんでしょうね。

ただThe Vinesに付けられたイメージ、「The BeatlesとNirvanaが出会ったようなサウンド」というハードルを越えることは出来無い感があるアルバムでもある気がします。でもアルバムの最も良いと感じた、キラーチューンとも言える"Gimme Love"を1曲目に持ってきたのは正解かも。だって視聴して一発で買っちゃったし。


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Joyce Manor / Joyce Manor (2011)



一言レビュー「ショートチューンに込められた熱いエモーション」

Genre: Rough Melodic/Punk/College Rock
For Fans of: Jawbreaker, Fifteen, Spraynard.
Country: California, US.
Label: 6131 Records

1. Orange Julius
2. Call Out
3. Beach Community
4. Derailed
5. Famous Friend
6. Leather Jacket
7. 21st Dead Rats
8. Constant Nothing
9. Ashtray Petting Zoo
10. Constant Headache

Myspace

Constant Nothing


彼らの楽曲をエモーショナルだ!と感じるのは、決してメロディがハイトーンだからとか、メロディアスとかそういうのではなくて・・・パンクの持つ刹那性が彼らのラフメロディックパンクには狂おしい程に詰まっていて、それがある種パンク本来のエモーショナルさであり、彼らのエモさの要因なのではないかと、格好つけて言ってみたり。

そんなカリフォルニアのピュアでカレッジなラフメロディックバンド、Joyce Manorの1stフルアルバムをれぶー。

Jawbrekaerのようなバンドが好きな人にもオススメですし、FifteenのようなEast Bay Punkのバンドが好きな人にもオススメ。"Leather Jacket"のLatterman、RIVIR的な泣きのパンクナンバーはたまんないです。


Leather Jacket



  

Hyland / Weights & Measures (2011)



一言レビュー「どこを切り取ってもTooth & Nails節。」

Genre: Emo/Pop/Christian Rock
For Fans of: Anberlin, Run Kid Run, Relient K.
Country: Minneapolis, US.
Label: Tooth & Nails Records

1. Jumping The Gun
2. The One That Got Away
3. Taking The Scenic Route
4. Crying Out
5. This Love Is Free
6. Fireworks
7. Coast To Coast
8. Heart To Life
9. Til Death
10. Downhill
11. Desperate Man
12. Never

Myspace

The One That Got Away


聴いた瞬間に彼らがクリスチャンで、Tooth & Nails所属のバンドなんだなと分かるサウンド。つまりはそういうバンドが好きな人にはたまらないバンドって事です。
そんな彼らの1stアルバムをれぶー。

結構Tooth & Nails推しのバンドなのか、プロデューサーにはex-With Poor Old Lu、現FairのギターボーカルであるAaron Sprinkle(Copeland, Anberlin, Emery等プロデュース)を起用。

Tooth & Nailsっぽいメロディのバンドに、レーベルお抱え的なプロデューサーを使うことによってサウンドまでも完全にソレっぽい感じに。澄んだ空気感に、決して物哀しげではないポジティブな姿勢、そして甘いメロディ。個人的には、彼らに突き抜けたモノは感じなかったですけれど、力を抜いて聴ける心地良さはあります。

基本的には美しいメロディを意識した感じの曲にしたがってるので、ミドルテンポやしっとりとした感じ
の曲がメインなんですが、"Til Death"のようにロッキンで攻撃的な曲もあって面白いです。次のアルバムはこういう曲メインなのもアリかも?

Til Death